「トイストーリー4」のレビュー★★★★☆～コアなファンの意見が割れる結末とは～

トイストーリーといえば、誰もが知っているピクサーの名作です。今回のトイストーリー４は前作のトイストーリー３の続きになっているため、前作を観てから観賞することをお勧めします。 いつも１番のお気に入りで遊んでもらっていたウッディも、新しい持ち主のボニーから飽きられてしまい、タンスの中で過ごす日々。それでも、ボニーのことを一番に考え、心配し、幼稚園に行くのを嫌がるボニーのリュックにこっそり忍び込み、彼女のサポートをします。ウッディのサポートを受けつつ、幼稚園でボニーは図工の時間に「フォーキー」というおもちゃを作り、心細かった幼稚園生活の大切な相棒として、昼も夜も常に一緒にいて、とても大切にします。 しかし、フォーキーはゴミから作られたおもちゃのため、常にゴミ箱に戻ろうとし、それをウッディが身をボロボロにしながら止めるのです。そんなある日、ボニーとボニーの家族でキャンピングカーに乗り、旅行に出かけます。旅行先でもゴミ箱に行こうとするフォーキーは、脱走してしまうのです。ウッディはそんなフォーキーの後を追い、止め、説得し、キャンピングカーにいるボニーのもとへ戻ろうとしますが…

トイストーリを１からずっと観てきたファンにとって、持ち主に飽きられ、新しいおもちゃに振り回されるウッディの姿を見るのは、なんとも胸が締め付けられ、苦しくなると思います。周りの扱いが変わっても、持ち主を一番に考えるウッディを見て、ボニーに怒りが湧く人もいると思います。 私がすごいな、と感じたのは、ピクサーが永遠のスターとしてウッディを描くのではなく、おもちゃにとってのリアルを追求したところ。そして、ウッディが今まで信じてきた信念を、改めて考えさせられるところです。子どもが観ても楽しめるよう、ハラハラドキドキする展開もありつつ、大人目線でウッディの決断に共感したり、涙したりと奥の深い作品です。